第8章 蒼炎乱舞※死柄木
腰の動きが早くなり、死柄木がイクその瞬間。
死柄木の肩を掴んで、荼毘がゆらから離した。
死柄木のモノがゆらの中から抜けて、そのまま外に射精した。
「…………。」
しばらく何が起きたか分からなくて、死柄木もゆらもその光景をただ見ているだけだった。
「…………は?」
肩で息をしている死柄木が、その状態に気が付いて、荼毘を睨んだ。
「ソレ(中出し)は許さねぇ。」
ゆらも同じ様に肩で息をしながら、その光景を見ていた。
鎖の個性は手から離れると、時間が経てば消える。
「……鎖外せ…。」
外したら、そのまま荼毘を殺しそうだ。
「…死柄木ダメだよ…。」
ゆらの言葉に、死柄木はイラッとしてゆらを見た。
「ソレは私の(衝動)だから。」
鎖を外した途端に、起こるのは、荼毘と死柄木の勃発では無い。
死柄木とゆらの勃発だ。
ゆらの目が、死柄木を敵と認識する。
「……………。」
そのゆらを見て、死柄木は気が逸れた様に目を伏せた。
「……お前…いつまでそっちに居るんだ?」
死柄木の言葉に、ゆらは目を細めた。
爆豪と一緒にゆらを捕らえた時に、勧誘しなかったのは興味が無かったからじゃ無い。
放っておいても、こっちに来ると思ったからだ。
このゆらの目を見て。
「…………。」
ゆらは死柄木の問いには答えないで、彼の鎖を解いた。
死柄木はフラッと立ち上がると、そのまま部屋から出て行った。
(……死ぬかと思った。)
ゆらは死柄木が出て行って、安堵のため息を吐いた。