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【R18】蒼炎を縛る【ヒロアカ】

第8章 蒼炎乱舞※死柄木


「荼毘も私の事好きだよ。」

ゆらがそう言うと、荼毘は目を細める。

「…分かってる。」

目を伏せた荼毘を見て思った。

これは私の初恋で。

初めての両思いだ。

ゆらは顔を背けた荼毘から目を逸らして、そのまま部屋を出た。

ゆらが部屋を出ると、死柄木がそこに居た。

何か言いたそうに、ゆらを見てる。

「……もっと練習した方がいいよ。」

「…抱きたい女なら、普通に抱くさ。」

笑って皮肉ったゆらに、つまらなそうに死柄木は言った。

「……縛って…。」

そう言った死柄木を、一見見たら、そんな趣味の人間に見える光景だ。

でも、ゆらは知っていた。

死柄木の腕に拘束具を付けてあげる。

死柄木はソレを目を伏せて見て、ゆっくりとゆらの顔に触れる。

五指で。

きっと彼が五指で人に触れるのは、久しぶりの事なのだろう。

何かを確認する様に触れる死柄木に、ゆらは目を瞑った。

部屋から荼毘も出てきて、その2人の光景を見る。

目を細める荼毘の顔を見て、ゆらは実感した。

私達は、ヒーローとヴィランで。

そしてこれが、私の初めての失恋だ。

























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