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【R18】蒼炎を縛る【ヒロアカ】

第8章 蒼炎乱舞※死柄木


死柄木がゆらの反応を伺う様に顔を覗いている。

「…はぁ…死柄木…。」

ゆらはため息を吐いて、死柄木を見上げた。

「その手離して。」

そう言ったゆらの顔を見て、死柄木は笑って手を離した。

本当に悪趣味だ。

ゆらは死柄木にそう思いながらも、彼の望む行動をどうしてもしてしまう。

バンっと入って来たゆらの姿に、中の2人が驚いてゆらを見る。

「…ゆら…。」

いい動揺っぷりだ荼毘。

他の女に跨がれている姿は、本当に殺意すら湧く。

「なっ何っ!?」

女性は跳ねる様に、荼毘から退いた。

ゆらはニッコリ笑って女性に近付く。

「大丈夫ですよ〜、すぐにヒーローに引き渡しますから♡」

そう言って、ゆらは女性の服をグイグイ押し付ける。

「あ?体勢見て分かるだろ、合意だ。」

ムクッと体を起こして、荼毘は睨む様にゆらに言った。

バタバタと女性が服を着て逃げて行く。

ゆらは荼毘を無視して、その女性の後ろ姿を見送った。

「…お前が何でここに居るんだよ。」

ため息を吐きながら、荼毘が言うと、ひょっこり死柄木が現れた。

すぐに原因が分かり、荼毘は死柄木を睨んだ。

「…お前がいちいちアジトをホテル代わりにするからだろ。」

最初の現場は目の前のゆらだが。

ゆらは今はそんな事関係無い。

ゆっくりと、荼毘に体を向けて、彼を見下ろした。

「荼毘…縛ってないんだから、炎使えるよ?」

口元は笑っているのに、目は笑っていない。

「言い訳位聞いてあげる♡」

そう言ってゆらは荼毘に手を伸ばした。
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