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【R18】蒼炎を縛る【ヒロアカ】

第8章 蒼炎乱舞※死柄木


よし、こんな時こそ、ホークスだ。

「ホークス、アレやりたい♡」

『…………。』

顔を見なくても分かる。

きっと今ホークスは、とっても面倒くさい顔をしている。

電話の向こうからため息が聞こえる。

『俺が来週そっち行くから、その時でいいか?』

ホークス自ら名乗り出るのも珍しい。

「それじゃあ仮免に間に合わない。」

仮免は今週だ。

『……公安ヒーローに、同行させるから、それでいいだろ。』

ヒーロー同行なら、堂々と個性が使える。

「ありがとう。」

ゆらの明るい声に、ホークスは伝える事を躊躇った。

『荼毘だけど…。』

荼毘の名前に、ゆらはピクッと瞼を震わせた。

『全然過去が洗い出さない。どんな奴なのか、どんな経歴なのか全く掴めない。』

ホークスの情報網でも、荼毘の過去を洗い出せない様だ。

まぁゆらは荼毘の居所を知っているが、ホークスに教える気は無い。

「…そう…。」

ゆらはそう言って、ホークスとの電話を切った。

正直過去の荼毘にそんなに興味はない。

彼の過去に何があったとしても、あの時初めて見た荼毘がゆらの全てだ。

あの蒼い綺麗な目に、何を映さないのかは、ゆらの感情には関係無い。

きっと荼毘はもうあそこにも居ないだろう。

ゆらはスマホを投げ捨てると、ググッと体を伸ばした。

さぁ今日の夜から楽しくなる。

久しぶりのヴィラン狩りだ。

ゆらは気持ちを切り替えて、ヒーロースーツに着替えた。



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