第8章 蒼炎乱舞※死柄木
ホークスとは、それっきり大した連絡を取らないまま、学校はヒーロー仮免の話題に入った。
せめて、この仮免だけでも取らないと、荼毘をどうする事も出来ない。
分かっている。
分かっているのに、気持ちは全然向上しなかった。
「変態女ぁ!テメェはやる気あんのかぁ!」
久しぶりのA組とB組の対戦マッチ。
あっさりとA組に捕まるゆらに爆豪は、大激怒だ。
しょうがない、ゆらは心理状況が大幅に活動に影響が出る。
ゆらの全力を見たいなら、死柄木か荼毘を連れて来た方が早い。
ボンボン爆発音のうるさい爆豪に、ゆらは耳を塞ぐ。
あまりにの爆豪の暴れ具合に、他のA組のメンバーが彼を抑えてくれる。
ありがとうA組。
「…秤、体調悪いのか?」
爆豪とは正反対で、心配してくれる轟が優しい。
「…大丈夫、心情的なモノだから。」
轟がモゾッと耳打ちしてくれた。
「…縛るか?」
小さい声で、恥ずかしそうに言う轟に、胸がキュンとなる。
相変わらず、轟は癒し系だ。
しかし、残念ながら、今回は昂りを抑えたいのでは無くて、逆に昂らせて欲しいのだ。
轟ではソレが変な方向にいきそうだ。
「…ありがとう轟、優しいのね♡でも大丈夫♡」
いっそ荼毘を仮免会場に連れて来てくれたら、一発で受かる自信がある。
ゆらはため息を吐きながら、自分の部屋に戻った。
荼毘と会う前までは、どうやって気持ちを向上させてたっけ。
そこら辺のヴィランを捕まえていた様な気がする。
勿論、最後はヒーローが助けに来てくれる体で、引き渡していた。
アウトっぽくなった事案は、公安が何とか処理してくれた。