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【R18】蒼炎を縛る【ヒロアカ】

第2章 蒼炎を喰む※荼毘


繋がれたゆらの右手が、男の手を握った。

男は自分の手から炎が出ない事に、動揺を見せた。

その顔を見下ろして、ゆらは恍悦した顔で笑った。

「あは、弱いね♡」

「……………。」

そう言って顔を近づけたゆらに、男は無言で、ゆらを見た。

「……で?この後どうしたいんだ?変態女。」

ため息を吐くように、男が言うと、ゆらは少し考えた。

「…分からない…こんな気持ち始めてだから。」

ゆらは自分の胸を両手で抑えながら言った。

一緒に連れていかれた男の手も、ゆらの胸に当たる。

そんな事を全く気にしていないゆらに、男は呆れた様に目を細めた。

拘束物を触れたいと思ったのは、初めてだ。

いつも鑑賞できれば、ソレで治る高揚だった。

なのに今は、リスクを負ってでも、捕まえたこの男に触れたかった。

「…じゃあこんなのはどうだ?」

「え?」

男はゆらの頭を掴むと、そのまま自分の唇にゆらの唇を押し付けた。

初めてのキスに、ゆらは目を見開いて驚いたが、すぐに心地よい感覚に目を瞑った。

ヌルッと男の舌が、ゆらの唇を割って、口内に入って来た。

「っ…ん…っ!」

流石にビックリして、頭を反らそうとするが、男の手がガッチリとゆらの後頭部を掴んでいたソレを許さない。

男は体はキスをしたまま体を起こすと、両手でゆらの顔を掴んで、逃げる舌を追いかける。

「…はぁ、誘って来た割に、経験なしかよ…。」

少し唇を離すと、やっと出来た呼吸に夢中になっているゆらを見て、男は言った。
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