• テキストサイズ

約束の景色

第21章 東京合宿 主役は遅れて登場?


陽も傾いてきた。烏野は次が今日ラストの試合になりそう。
準備に取り掛かっていると

ガラガラガラ・・・

体育館の扉が開き夕日が差し込む。
颯爽と現れたのは金髪の女性。
「おっ、まだやってんじゃん。なんとか間に合ったみたいだね・・・」

「姐さんっ!!!」
「エッ 西谷のお姉さん?」
「いえ龍のです!」
「あぁ・・・確かに似てる・・・」
あのカッコいい女性は田中先輩のお姉さんみたい。言われたら確かに似てるかも。・・・ということは!!
お姉さんに続いて日向くんと影山くんが姿を現した!
良かった・・・補習を1発でクリア出来たんだ。
沢山手伝ってくれた縁下先輩にあとでお礼を言わないと!

澤村先輩が急いで二人を呼び、清水先輩がビブスを渡す。
着替えている最中におでこに冷えピタを貼った私に気付いてギョッとした。
「それどうしたの!?」「熱あるのか!!」
「これは・・・」今日何度目かの説明をする。
「日向みたいだな。これからは気をつけろよ?」
「おでこって痛いよね。でもすぐ治るよ!」
貼っているのすっかり忘れてたけど、もう大丈夫だろうと急いで剥がした。
着替えが終わり、本日のうちの最終試合、森然高校vs烏野高校が始まる。

全員が揃った烏野はついに1勝を勝ち取った。
今日初めてのペナルティーなしだ。
みんなの顔にも、やっとペナルティーから逃れた安堵が広がる。
「二人とも着いて早々の試合だったから疲れたでしょ?お疲れ様」
ドリンクを渡そうとしたけど日向くんは何か考え込んでるみたいだった。
「(どうしたんだろう・・・?)」
視線の先では音駒が試合を行っている。

「夜久さん!!」
「ナイスレシーブ!」
隣のコートでは時間的に今日のラストの試合になる音駒高校vs生川高校の試合が行われていた。
24対20で音駒のマッチポイント
「あれ・・・誰?」
音駒のコートを見て言う。
きっと灰羽リエーフくんのことを言っているのだろう。
「手足長いな。・・・鞭みたいなスイング」
影山くんも隣のコートから視線を動かさなかった。


「みなちゃん、私たちはそろそろ移動しよう!」
「はい!」
ドリンクここに置いておくね、と日向くんに声をかけて急いで自分の荷物を手に持った。
清水先輩と小走りで食堂に移動する。
/ 336ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp