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約束の景色

第17章 始動


「今後の事を考えるとこのチャンス生かしたいです!ですが予算もかなり厳しい」
二人のうなり声が聞こえる
「でも安心してください!いざとなれば貯金があります!」
「それは将来の結婚資金とかに残しておいてくれよ!?」


「(お金どうしたら溜められるかな?私のお小遣い渡しても足りない。嶋田さんにアルバイトさせてもらう?)」
ハァ~とため息が出る。いい案が何も浮かばない。
「みなどうしたの?ため息ついて珍しいね」
「うん・・・お金ってどうしたらいいのかな?」
部活でこんな事あってと友達に相談する。
「そっかぁ・・・運動系の部活って大変なんだね。うちのお兄ちゃんの高校は野球部が強くてさ、OBとか地域の人たちに寄付金とか募ってたよ」
「寄付金!」
「ポスターとかで呼び掛けてたみたい」
ポスター・・写真なら前に撮った中から使えるのあるな。
「隣のクラスに友達いるんだけど、その子デザインとか上手でさ。お母さんがデザイナーだって言ってた。相談してみたら?」
「本当!?」
「うん!谷地ちゃんっていうんだけど・・・」
「ぜひ会ってみたい!」
ウズウズした顔で友達を見るとクスッと笑った。
「部活の事頑張ってるのいつも見てるからさ。私もみなの応援したいんだ」
友達の優しさが沁みる。いつも助けてもらってばっかりだ。
「どういう内容にするかまず考えてみるね!」

行動するなら勢いのあるうちに!お昼休みに清水先輩の教室に走った。
先生たちの話を聞いて・・と今までの事を話す。
「ポスター作成して寄付金か。すごく良いアイデアだと思う!」
ポスターの材料として使う写真は前回の壮行式用の写真から。
選んだのは日向くんがスパイク打つために飛び上がった瞬間の写真。
我ながらよく撮れた1枚だ。
「この日向、躍動感あってすごくいいね。”烏 再び全国へ!”とかどうかな?」
「いいですね!」
教室の前で話していると旭先輩が通りかかる。
「お?二人で何してるんだ」
「寄付金を募れないかと思ってポスター作成を考えてるんです」
この写真と文はこうで・・と旭先輩に今まで出てきたアイデアを説明する。
「へー!カッコイイな。だったらこういう感じか?」
サラサラっと絵を描いてくれた。
「東峰こういうの得意なの?意外」
「いや、何となくこうかなって思っただけ」
清水先輩に褒められて照れていた
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