第12章 烏野vs青葉城西 ①
月島くんのサーブから試合が始まる。
「前衛二人飛び出してきた」
「誰使う!?」
「あ!」
誰にボールを上げるのか?と考えていたら大王様のツーアタック。
「うわ・・・堂々としたツーアタックだな」
嶋田さんが苦笑いする。
大王様に負けじと影山くんがツーアタックをやり返す。
「凄いな・・・今度は烏野がやり返した!」
「うちのセッターは負けず嫌いですから」
今度は私が苦笑いする
大王様のサーブで狙われたのは田中先輩
連続でサーブレシーブをミスしてしまう。たまらず烏野タイムアウト。
「ボーズの兄ちゃんやばいな・・・。あの自分が狙われて落とすって時のプレッシャー半端ないぞ。しかも追い打ちのドシャット・・」
「ドシャット?」
「完全にブロックされることだよ」
「(田中先輩・・・)」
落ち込んだ時必ず背中を押してくれる熱い先輩、そして烏野のムードメーカー!
「田中先輩!次はいけます!」
深く息を吸い込み小さくうなずく。
「(後輩が俺に期待してんだ。反省は試合が終わった後でクソ程する・・・!)」
バチン!と周りが驚くくらいの音を立てて両頬を叩いた。
「すんませんでした。弱気になってボール呼べなかった・・・
次は決めますっ!」
タイムアウト明け、大王様のサーブはやはり田中先輩のもとへ飛んでいく。だけど・・・
「胸で受け止めた!?一歩間違えば顔面だぞ」
嶋田さんの顔が青白くなる。
田中先輩が受け止めたボールを日向くんと影山くんが繋いで相手コートに返す。
向こうの攻撃を西谷先輩が拾った
「レェェフトォォオ!!!」
ボールを呼んだ田中先輩に影山くんがトスを上げる
今度は田中先輩の攻撃が炸裂。自分自身でこの流れを断ち切った!
「うおっしゃあああ!!」
力強い雄たけびがコートに響きわたる