• テキストサイズ

約束の景色

第12章 烏野vs青葉城西 ①


1度流れを断ち切っても、じわじわと青葉城西が自分たちの流れを作り上げていく。
「なんか烏野の攻撃早くなってきてないか?」
「(あっ!月島くんとの攻撃が合わない・・)」
烏野のセッターが影山くんから菅原先輩に交代する


「凹むなよ。1回リズム変えるだけだ」
そう言ってベンチに下がる影山の肩を叩く。
「(ずっとコートの外から冷静に試合を見てきたんだ。ふぅ・・・
大丈夫だ。落ち着け)」
深呼吸をしてチラッと2階席を見上げる。
「(俺のプレーを待っててくれる後輩がいる。よし!やるぞ!)」
グッと拳に力を入れてコートに足を踏み入れた。


「頼むから連続ポイントは許すなよ~!」
「大丈夫です!菅原先輩は烏野のもう一人の凄いセッターなので!」
コートに入った先輩が笑顔で話しかけるとみんなの表情がフワっと和んだ。
「(あの笑顔でどれほど安心できるか、よく知ってる!)」
菅原先輩が入るとチームの雰囲気がまたガラリと変わる。

岩泉さんのストレートを月島くんが止めた。
「あれ?月島くんあっち側にいましたか?」
「向こうがスパイク打つ直前にスイッチしたんだ!自分が狙われるって読んでたのかな!?うまいことやったな!」
練習の時からそうだけど、菅原先輩はプレーが丁寧で、そして周りをよく見てる。誰にだって話しかけて気にかけてくれる。
「(菅原先輩が作り上げる烏野の攻撃も凄い!)」

それでも大王様たちのリズムは乱れない。
もう少しで1セット先取されてしまうという場面で、大王様のサーブが回ってくる。
セッターが菅原先輩に変わってから3連続でポイントを取ったが、この調子のまま行かせてはくれない。
日向くんが青葉城西の12番の速攻をブロックした。
「日向くん!ナイスブロ・・・」
「いや!アウトだ!」
「あーっ!くっそ!今の惜しかったな」

第一セット 25-15
青葉城西が1セット目を先取した
/ 307ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp