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約束の景色

第11章 烏野vs伊達工業


「一ノ瀬ちゃん、しっかり見ておけよ。
チビスケの攻撃が使えない間をこうやって繋いでくれるやつらがいる。
こいつらのプレー1つ1つが勝ちに繋がってるんだ」
嶋田さんたちの言葉を受けて、しっかりとコート全体に目を向ける。
旭先輩と月島くんが伊達工業の速攻を止めた。
向こうは鉄壁だけど、烏野にだって大きな壁があるんだ!
「「「ナイスブロック!」」」
「っしゃブロックポイント!」
烏野のブロックで観客席のみんなが声をあげる

鉄壁に何度も止められる旭。
「(鉄壁の向こう側の景色が見えない・・・)」
何度スパイクを打ってもブロックされる。
旭の頭には3か月前の県民大の記憶がよぎる。
「(くっ!やっぱりダメか・・・)」
「旭!」「旭先輩!」
「「もう1回!」」
スガと一ノ瀬の声が聞こえてグッと腕に力が入る
「(そうだ、まだだ!もう一回!何度でも!!)」
会場には大勢の人がいて、隣のコートでも試合があって・・・
こんなに沢山の音が溢れているのにお前たちの声が届いた。
俺を信じてくれている、仲間たちの力強い声!
「(・・・二度と折られてたまるか!!!)」

西谷先輩のレシーブから日向くんが伊達工業のブロックを惹きつける。
その後ろから飛んだ旭先輩のバックアタックが決まった!
「(最強の囮だ!日向くんと影山くんがエースの前の道を切り開いた!)」思わずガッツポーズが出る。
「旭先輩!ナイスキー!!」

観客席を見上げれば嬉しそうに声を上げる一ノ瀬たちが見えた。
後ろには自分に駆け寄る仲間たちの姿が。
「お前ら凄いよ・・・。ありがとうな」
「何言ってんスか!決めたのは旭さんでしょ!」
お前らはヒーローだな。

1セット目 25-19
2セット目 25-22
烏野高校が伊達工業を下す
「やった!澤村たちやったよ!」
「男子すごいね!伊達工業に勝ったよ!」
「最後のトス、ロン毛の兄ちゃんに上げたの良かったな!!」
「セッターの信頼勝ち得てるって証拠だからな!ラストボール託されるのはやっぱエースだろ!」
みんなで喜びを分かち合う。
「「「ありがとうございましたーッ」」」
整列後こちらに向かって挨拶する選手たちに力いっぱい拍手した

烏野が伊達工業の鉄壁を打ち破り、ついにシード校『青葉城西』との試合に駒を進める
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