第1章 2人との出会い
素直に褒めてくれるこの観客に2人は悪い気はしなかった。
言い合う数も減り、黙々と練習を続ける。
途中少し休憩したときにオレンジの髪の男の子がこちらを見た。
「おれ、1年の日向翔陽!んで・・・」隣の黒髪の子を見る
「影山飛雄っす」
「あ、私1年4組の一ノ瀬みなです」
「一ノ瀬さんか。バレー好きなの?」
日向くんはキラキラした表情で聞いてくる。
「ううん。バレーはよく分からない。でも2人の見てるのはなんだか面白いかも!」
楽しそうに自分達を見てくる一ノ瀬にそわそわする2人
「おれたち土曜日に3対3で試合するんだ!見においでよ!」
「入部早々試合があるの!?すごいね」もしかしたらすごくバレー強い人たちなのだろうか。
「いや・・・。入部させてもらう為に試合するんだ・・・」
どうやらこの試合に勝たないと入部を認めてもらえないらしい。
バレー部ってそんなに厳しいの・・?と驚くと二人は複雑な表情をしていた。