第7章 GW合宿 カラスvsネコ
猫又監督の言葉が響く。2-0で試合が終了した。
でも今日は練習試合
日向くんの「もう1回!!」から帰りの新幹線の時間ギリギリまで試合が続いた。
最後に日向くんが「もう1回」と言った時は全員もう1歩も動けない、というくらいヘトヘトだった。
片付けも落ち着き、黒尾さんたちと喋っていると澤村先輩が走ってきた。
「”うちのマネージャー”がお世話になりました。もう片付けも済んだみたいなので迎えに来ました」
「今日は”うちのマネージャー”でしたけどね。とてもよく働いてくれて、俺たちにもいい刺激になりました。感謝です」
黒尾さんがにっこり笑う
「「・・・」」
二人ともにこやかに笑っているが空気は重たい。
「みな、お疲れ様。今日はありがとう」
研磨くんと日向くんがやってきた。
「研磨がみんなで連絡先交換しようって!」
スマホを握りしめた研磨くんがこちらを見ている
日向くんに続いて連絡先を交換していると後ろのほうで「おい研磨!なに自分だけ!俺たちにも声かけろよ!」
「すみません。そろそろこいつら連れて帰りますので」とやり取りが聞こえてきた。
烏野側に戻ると烏養コーチから「お疲れさん、向こうはどうだった?」と声をかけられた。
「とてもいいチームでした。お互いが信頼しあっていて。それに日向くんに対しての対策立てるの早かったです・・・」
「あのセッターか?」
「はい」
試合中の研磨くん凄かった。
ゲームの攻略するみたいに静かに淡々と試合を分析してるみたいだった。
「あと、猫又監督にとてもお世話になりました!色々と教えてもらって・・・今日一日すごく勉強になりました!」
「(あのじいさん・・・うちのマネージャー手懐けやがったな!横に座らせてずっと何かを話しかけているな~とは思ってたんだよ。
俺達にはそういう優しさ絶対見せねぇくせに。油断も隙もねぇな)」
警戒心をMAXにする烏養であった