第6章 GW合宿 迷いネコ
3人で盛り上がっていると遠くで「研磨!」と呼ぶ声が聞こえる。
背の高い、研磨くんと同じ真っ赤なジャージを着たツンツン頭の男の人
ちょっと怖そうな雰囲気。
「お前・・・知らない場所で歩きながらゲームすんなって!ほら、行くぞ!」
研磨くんは立ち上がり急いで背の高い彼のほうへ歩いて行った。
「翔陽、みな またね」
「「またね?」」声が重なる
そこへ二人を迎えにきた菅原がやってくる。
「ここにいたのか・・・。烏養さんが怒ってるぞ、さっさと帰るべ」
「「すみません!」」
菅原先輩と日向くんが前を走り、私は二人の後を追いかける。必死に走るが距離はどんどん離れていく。
「道分かるので先に行ってて下さい。後から追いつきます!」
ついに足が止まり荒い呼吸を繰り返す。
「(苦しい・・・。運動系の部活って本当に大変なんだな。明日からジョギングやらないと)」
「一ノ瀬体力ないな~。これからは一緒に走り込みして鍛えないとダメそうだな?」
先を走っていた菅原先輩が戻ってくる。
「ほら、ゆっくりのペースで良いから」
まずは深呼吸してみ?・・よし、行くぞと声を掛けられる。
「一ノ瀬まずはここまで頑張れー!!」
ぴょんぴょん飛び跳ねながら日向くんが先で待ってくれている。
日向くんの場所まで行くと、二人は私のペースに合わせてゆっくり走ったり歩いたりしてくれる。
やっとみんなの元へ帰ってきたときは私だけ喋れないくらい疲れて座り込んでしまった。
体力強化頑張ります・・・