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約束の景色

第68章 クリスマス


「どうだった?」
「なんて書いてあった?」
みんなが嬉しそうにこちらを見ている。

「俺たちにとって二人は無くてはならない存在!まさに人間に不可欠な存在の水と酸素!」
「そして金色は女神をイメージしてみました!」
自信満々な顔の二人。
前回は漢字で今回は英数字。確かに反省は生かされ・・・てるのか?
周りにいる男性陣を潔子先輩と二人でジッと見る。

”あなたたちもちゃんと参加してこれになったんだよね?”

嬉しそうに笑う田中先輩と西谷先輩
ダラダラと滝のような汗を流す男性陣
月島くんはみんなの陰に隠れて笑いをこらえてる。
「いや、あの?!”二人は俺たちにとってなくてはならない存在”
っていうのをイメージして作成すると言ってたから安心してその後は任せたんだ!まさか化学式だとは・・・」
「ほら!説明だけ聞くとすごいの出来そうな雰囲気出てるだろ??」
部室内は異様な空気感に包まれた。


「よーし!じゃあ今日はここまで。片付けろー」
「えっ?なんか今日早くないっスか?」
「まだこんな時間なのに」
不思議がる部員たちを見て烏養がニヤリと笑う。
「今日はクリスマスだろ?」
「こういう時の優しさは辛い・・・」
そう言って田中と西谷が泣く。
クリスマスだけど”部活があるから!予定がないんじゃなくて、入れなかっただけ!”
毎年それを自分に言い聞かせてこの日を乗り越えてきた。
「ほらほら!バカなことやってないで片付けろ。ちゃんと理由あんだから」
「「「?」」」

片付けが終わり烏養の前に並ぶ。
「もういいか?じゃあ持ってきてー」
ガラガラガラ・・・
入り口のドアが開き、武田先生と清水、一ノ瀬が山盛りのチキンが入ったバケツを抱えて入ってくる。
「武田先生と俺からクリスマスプレゼントだ!」
「「「おぉぉーー!!」」」
「沢山あるのでいっぱい食べてくださいね」
「「「いただきまーす!」」」
部活終わりのみんなが一気に群がりチキンはあっという間に消えていった

満足してゾロゾロと帰っていく
「じゃあ行こうか」
「はーい」
「あれ?一ノ瀬たちどこか行くの?」
「今日はお泊り会なんだ」
にっこり笑って答えると日向くんが見送ってくれる
「なんかいいな~よし!おれたちもやろう」
「なんで?日向一人でやれば?」
「ただ寝るだけだろ?」
「お前らつまんない!」
後ろからそんな会話が聞こえた
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