第58章 東京前線② 【最後のピース】
「ヘイヘイヘェーイ!何楽しそうなことやってるんだよ!
俺たちも混ぜてくれ!」
「木兎さん、たぶん俺たちはいま邪魔です」
最初は嫌がっていた黒尾さんたちだけど、最後は結局二人を入れた集合写真も撮った。
木兎さんはちゃっかりど真ん中に立っていて誰よりも目立ってる。
「あっ!みんなに東京のお土産買っていくんですけど、何かオススメありますか?」
やはり東京の人たちに聞くのが一番かも!
「あいつらには別に買わなくていいんじゃない?東京タワーのキーホルダーとか渡せばいいよ」
「俺たちのこの写真あげたら?縁起いいよ」
「ひよことか?」
「東京バナナ??」
挙げてくれた商品の名前はとにかくメモした。
帰り道に買ってみよう。
「次は春高だな!烏野にしっかり練習して来い、って伝えておけよ!」
「翔陽と会えるの楽しみにしてるって言っておいてね」
名残惜しかったが帰りの時間も迫っているので急いで体育館を後にした。
みんなが見えなくなるまで手を振って見送ってくれる。
「いい子達だね」
「はい!東京体育館でみんなにまた会えるのが楽しみです!」
その日の夜、研磨くんが集合写真を送ってくれた。
”無事帰れた?今日はお互いしっかり休もうね。おれもゲームしたら早めに寝る”
あとこっそり撮った黒尾さんと研磨くんとのスリーショットも送ってくれた。
「あ!」
連絡先を交換した黒尾さんからも連絡が届く。
”もう宮城に着いたか?長距離移動お疲れ様。今日はしっかり休めよ?また会えるの楽しみにしてる”
みんなと連絡先を交換しようという流れになったが
「各自からメッセージきたらみなちゃんが大変だから!」
と代表で主将である黒尾さんと交換することで無理やり話はまとまったのだ。
「春高でまたみんなに会えるんだ!賑やかになりそう」