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約束の景色

第50章 球技大会


翌日になるとさらに練習相手が増えた。
お昼休みに田中先輩たちが迎えに来て、あとに続いて体育館前に行けば3年生たちが待っている

当日まであまり時間がないので練習はレシーブメインでいくことに決めたが、一応ブロックにも挑戦してみる。
旭先輩が軽くスパイクを打ったところへ田中先輩とブロックに入った。
「一ノ瀬!ここで跳ぶ!」
「(えいっ!)」
少しでも高くジャンプ出来るよう、意識を足に集中させた結果・・・目はつむってた。
「あっ!?おい目は開けてないと・・」
反対側にいた大地先輩の声が聞こえた瞬間、おでこにボールが当たる。
「うん。一ノ瀬はブロックよりレシーブに力入れような?」
はなちゃんが買ってたぐんぐん牛乳のパックでおでこを冷やしてくれた。


「一ノ瀬!バレーやろう!・・・あれ?」
昼休みに練習誘いに来た日向と影山。
「一ノ瀬ちゃんなら田中先輩たちが連れてっちゃったよ」
山口が苦笑いした。
山口と月島も声をかけようとしていたのだ。
「えっ?どこでやってんの!?」
「多分・・・体育館前かな?」
「日向!行くぞ!」
「おう!」
日向と影山が駆けだす。
「ツッキー!俺たちも行ってみよ」


「最初の頃の日向を思い出すな~」
菅原がそう言っておでこを冷やす一ノ瀬を見た。
「高く飛ぼうとしなくてもいいから、なるべくボール見ること。少しでも触れてボールの勢い弱らせたらいいから」
「はい!」
練習するみんなを谷地たちが応援する。
「みんな楽しそうにバレーするね!なんかこういうのいいなぁ」
「谷地ちゃんは部活入ってないんだっけ?」
「うん」
「みなと一緒にマネージャーやってみたら?来年から一人になっちゃうって寂しがってたよ」
「バレー部のマネージャーか。私にも出来るかな・・・?」


「道宮!」
廊下で澤村に声をかけられた。少し緊張してしまう。
「一ノ瀬が同じチームにお前がいるって言ってたから。よろしく頼むな?」
うちの期待の新人だ!と自慢げに言った。
「当日まで俺たちが練習付き合ってるから安心しろよ!」
男子バレー部が付きっきりで練習しているなんて、それってレベル高すぎない?逆にプレッシャーな気がするけど・・・
でも嬉しそうな澤村の顔見てたら、なんか楽しくなってきた。
「それなら絶対応援に来てよね!」
「おう!」
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