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約束の景色

第50章 球技大会


練習してるところを見てたけど・・・自分の練習と言いつつ、今日の西谷君は一ノ瀬ちゃんに教えてるように見えた。
蛍も休憩中は二人の場所へ何度も話しかけに行っている。
「一ノ瀬ちゃん、みんな本当は練習手伝いたいけど、一人で頑張ってるから声かけられないのかもよ?
もし逆の立場だったら、きっと練習付き合ってあげるでしょ?
”そんな事考えないで”って」
「あっ!・・・そうですね」
「時間が空いてる時でいいから練習付き合ってください、ってお願いしたほうがみんなも気軽に手を貸してあげやすいと思うんだ」
少し悩んだ後、コクンとうなずいた。
「そうしてみます」
こういう素直なとこが一ノ瀬ちゃんの良いところだろう
「(多分、バレー部の子達は手を貸してあげたくてウズウズしてるんだろうな・・・)」
いつも自分達の練習にあんなに時間使ってくれてるんだ、絶対に力を貸してあげたいと思ってるはず


「一ノ瀬、全然俺らのこと頼ってこないじゃんか!あんなに頑張ってるんだからそろそろこっちから行ってもいいよな?」
田中のクラスに集まる2年生組
”どうしたら一ノ瀬の練習に付き合えるか?”作戦会議中だ。
「いつも一人で頑張ろうとするから・・・ちゃんと頼れって言ってるのに」
西谷がもどかしそうに言う
バレー部以外の人には頼ってるようなので、あまり強く言えないのだ。
遅れて縁下がやってきた。
「さっきさ、廊下で一ノ瀬と会ったんだけど”今度ヒマな時間があったらでいいので練習付き合ってください”って言われた」
「「「なにっ!?」」」
「やっと俺たちに頼れるようになったか!」
「よし!昼休みに行こう!」
「「「おう!!!」」」


「一ノ瀬、お客さん。廊下で待ってるんだけど・・・上級生が5人くらい居た。何かしたのか?」
クラスの男の子が困った顔して呼びに来た。
ヤバそうだったらすぐ逃げろよって心配そうに声をかけられる。
はなちゃん、谷地ちゃんと3人でおそるおそる廊下を見ると田中先輩たちがボール持って立ってる
「どうしたんですか!?」
「おっ!きたきた。練習行くぞ!」
「え?え?」
先輩たちに背中を押されてみんなで校庭に移動

「「ナイスレシーブ!」」
練習中に、はなちゃんたちの応援が聞こえてくる。
「(応援してもらうってなんか嬉しいな)」
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