第47章 代表決定戦! vs青葉城西③ 【猛攻】
タイムアウト明け、16番の選手がメンバーチェンジで下がった。
「今のうちに追いつきましょう!」
でもしばらくしたらすぐにコートに戻ってきた。
「戻すの早かったな」
コートに戻ってきてすぐ、ボールは16番の人に上がりものすごいクロスで得点を決める。
「及川君凄いな・・・普通だったらあそこで戻ってきたばかりの選手にボール任せるなんてちょっと躊躇するのに」
「そうなの?」
不思議そうな顔をする冴子さんに、嶋田さんが説明してくれた。
「だって調子悪くて下げられたのに、”またミスして更に悪いほういったら”って頭よぎるだろ?
あれは”お前ならこれ決められる”って容赦ない期待。ここまでくると脅迫に近い気もするけど・・・
託される方としても相当なプレッシャーだろうな。
あの場面でそんな判断できるなんて、凄いし、怖いよ・・・」
多分、選手自身が気づいていない部分の能力まで、大王様は見つけて引き出してしまうのかもしれない。
「大王様ってやっぱスゲーな」
ネットを挟んだ向こう側には圧倒的な存在感を放つ及川
「・・・わかんのか」
「なんかスゲーのはわかる!」
「(及川さんがスゲーのはわかりきってる事だ。吞まれんな・・・!)」
影山の表情に少し焦りが出てきた。
「だがしかし!!」
日向が胸をドン!と叩く。
「おれが居ればお前は最強だ!」
「・・・」
「いや・・・待った!今のちょっと修正する!」
そう言ってコホンと咳払いしたあと、2階席を見上げた。
「”おれたち”がいれば・・」
視線を影山に戻す
「お前は最強だ!!」
「拾われまくりが何言ってやがる」
影山もチラリと2階席を見上げた。
「?」
一瞬二人がこっちを見てた気がしたけど・・・勘違いかな?
青葉城西が先にマッチポイントを迎えた。
烏野は月島くんに変わってスガ先輩がコートに入る。
「おっ!ここで”戦術的ワンポイントツーセッター”か!」
「ここでブレイクしなきゃ終わり・・・頼むぞ!」
「2セット目ん時みたくうまくハマってくれ~!」
スガ先輩のサーブを岩泉さんが拾った。
「拾われた!でもエース牽制したぞ!」
16番に対して烏野は影山くんのブロック1枚・・・
かと思えば、すごい勢いで日向くんがボールに飛びついた。
「!!? 止めたぁ!!」
「「ナイスブロック!!」」
