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約束の景色

第47章 代表決定戦! vs青葉城西③ 【猛攻】


最初の練習試合、インターハイ予選ってずっと戦ってきた相手。
やりづらくて、必ず長期戦になる相手。
きっとお互いセットを落とす気なんてない・・・
「青葉城西とは濃い試合ばかりやってる気がします」
思い出すとつい苦笑いしてしまう。
「そうだな」
「確かに・・・」
滝ノ上さんと嶋田さんも苦笑いした。
「でも負けないです!」
「「おう!」」
「気合入れて応援するよ!」
冴子さんの言葉に三人でうなずく。

試合はついにファイナルセットに突入した。
大王様のサーブは決まり始めてるし、岩泉さんも16番の人も強烈なスパイクを打ってくる。
青葉城西の猛攻撃が止まらない。
それに感化されて向こうの応援団の圧もどんどん大きくなっていった。
「(こっちは少数先鋭。数ではもちろん敵わないけど・・・
気持ちは決して負けてない!)」
嶋田さん、滝ノ上さん、冴子さんと一生懸命声を出す。
「(それに・・・もう負けたくない!必ず勝つ)」

選手が点を決めれば、レシーブを上げれば、大きな声で声援を送る。
「(多分、青葉城西の応援にかき消されてコートには届いてないかもしれない。それでも・・・いま私に出来ること全力で!)」
「行け行け烏野!」
「押せ押せ烏野!」
「「おいっ!合わせろよ!?」」
「気合いだーっ」
深く息を吸い込んでめいっぱい大きな声を出す。
「烏野ファイトー!!!」


「「「(失敗しても、どんなに情けない姿見せても・・・ずっと信じて背中を押してくれる。この声が力をくれる!何度でも!)」」」
烏野の部員たちの表情が引き締まる。


「(改めて感じるけど、敵にいると本当にやっかいだね)」
何度折っても烏野のやつらがあの声で息を吹き返してくる。
「(”自分はコートに立てないから”って悔しそうに言ってたけど・・・いないのにここまで存在感伝えてくるって脅威だよ?)」
流れてくる汗を拭いながらチラッと2階を見上げれば
”いけます!大丈夫です!”って想いが伝わる真剣な表情。
「(いつも必死にコートに声を届けてる。なんでこの子の声はこんなにも俺の耳に届くんだろ)」
思わず笑うと横にいた金田一が不思議そうな顔をした。
「及川!余裕かましてるヒマないぞ」
岩ちゃん、分かってる。ここで負けるわけにはいかない。
俺たちはウシワカを倒して全国へ行くんだ。
・・・これがラストチャンス!
「悪いけど、勝つのは俺たちだ」
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