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約束の景色

第4章 帰還


「みんなに紹介したい人がいます。今日から烏野バレー部のコーチをお願いする烏養君です!」
武田先生が連れてきた人は坂ノ下商店のお兄さん・・?
「え・・?坂ノ下商店の兄ちゃんだよな?」
田中先輩も同じことを思っていた
「彼は君達の先輩であの烏養監督のお孫さんです!」
ついに烏野にもコーチが!
「お前らの実力が見てえから6時半から試合な!相手はもう呼んである!」
「えっ!?相手!?」
「烏野町内会チームだ」

試合に備えて準備。
「みなちゃん、部室からビブス持ってきてくれる?」
「はい!」
急いで頼まれたものを取りに行く。階段を降りた先には部活前に会った男の人。
もしかしたらこの人が旭先輩なのかな。
「旭先輩ですか?」
「あ、さっきの・・・」
「1年マネージャーの一ノ瀬みなです!これから町内会チームの人達と試合なんですよ、間に合ってよかったです」
「いや、俺は・・・」
とても苦しそうな表情。

「俺が戻ってもまた皆の足引っ張っちゃうから。それにもうトスを呼ぶのが怖いんだ。何度打ってもブロックに止められて・・・
俺は高いブロック目の前にしてそれを打ち抜くイメージみたいなのが全然見えなくなっちゃったんだよ・・・。
大地は気にするなって言ったけど、やっぱりスガと西谷に合わす顔が無い」
だから俺は戻れない・・・小さくそう言った旭先輩の声は震えてる。

さっき会った時も辛そうな表情をしていた。
”何度打ってもブロックに止められる”
3対3の日向くんを思い出した。あの時も、何度も何度も月島くんのブロックに止められて悔しそうな顔してた。でも・・・
「また止められちゃうかどうかは打ってみないと分からないです」
「・・・・」
「コートには6人います!仲間がいます!旭先輩一人じゃないです!!」
あの時の日向くんには影山くんと田中先輩がいた。
それに田中先輩言ってた
コートのこっちっ側全員味方だって。みんなで補い合うものだって!
上手いこと全然言えないけど、少しでも旭先輩に想いが届きますように、と一生懸命喋る。
旭先輩の瞳が揺れた。

「あ!旭さんだ!」
私たちの話し声を聞いて日向くんが窓から顔をだす。
烏養コーチにも見つかり、「早く着替えてこい!」と急かされる。そのまま試合に参加することになった。

町内会チームに菅原、西谷、旭が入り、烏野チームと対戦する。
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