第4章 帰還
試合は2-0で烏野町内会チームが勝利
旭先輩も菅原先輩も西谷先輩も、色々あったみたいだけど今はとても嬉しそうな表情をしていた。
片付けをしている日向、影山、一ノ瀬のもとへ旭がやってきた。
「お疲れ様、お前らには色々と迷惑かけたな」
そして恥ずかしそうに一ノ瀬を見る
「さっきは弱音ばかり吐いてカッコ悪いとこ見せちゃったよな。情けない先輩ですまん」
「カッコ悪い?どこがですか?さっきの試合だってかっこよかったじゃないですか。スパイク凄かったです!」
「なに?キミ泣いてるの?」
目が赤くなっている一ノ瀬を目ざとく見つける月島
「だ、だって。試合凄かったもん。感動したよ」
「分かるな。”トスを呼んでくれエース!”とか”俺が居ればお前は最強だ”とか。かっけぇよな高校生」
青春良いねぇ~と町内会の人から言われ顔を赤くする西谷と影山。
部活の帰り道、みんなで坂ノ下商店へ
「お前らも早く来い!大地さんが肉まんおごってくれるぞー」
田中先輩から声をかけられて走っていく影山くん
早くいかないと無くなりそうな気がする。
「日向くん私たちも早く行こう」
「一ノ瀬」
「うん?」
「おれ、エースの前に道を作る最強の囮になる」
「うん」
「今は・・・影山がいないと出来ないことも多いけど。
・・・でもいつかおれが烏野のエースになる!」
「うん」
「まだ囮だけど・・・おれになれると思う?エース」
少し自信がなさそうな日向くん
「日向くんならなるよ!」
不安そうな表情が一気に消えた
「(なれると思う、じゃなくて”なるよ”って言い切ってくれた。
一ノ瀬が言ってくれた。うん。よし!やれる!)」
「おれたちも早く行こう!」
そう言って嬉しそうに一ノ瀬の手をひいて走り出す
「一ノ瀬は肉まん?あんまん?」
澤村先輩にどっちがいい?と聞かれて肉まんを選ぶ
「いただきます!」
「みなって美味しそうに食うよな。食べさせがいがあるっていうか」
西谷が肉まんをほおばる一ノ瀬をまじまじと見つめる
「食い意地がはってるって言われてるんじゃない?」笑いながら言う月島
「えっ・・・」次から一口を小さくしてみる
「一ノ瀬ちゃんが美味しそうに食べてるの見るとこっちも食欲湧くよ」
山口も隣で楽しそうに肉まんを食べる
ついに烏野高校排球部が全員揃う