第34章 合宿2回目 ご褒美BBQ
しょんぼりしたまま野菜山盛りのお皿を持って潔子先輩の元へ帰った。
「ごめんなさい。お肉取れませんでした」
「私、野菜好きだよ?沢山持って来てくれてありがとう。一緒に食べよう。ねっ?」
潔子先輩の優しい笑顔に癒される。次こそは必ず持って帰る!
「「「俺たちに任せてください!」」」
田中先輩と西谷先輩、山本さんが満面の笑みでお肉山盛りのお皿を差し出す。
「先輩たちすごい!!こんなに沢山のお肉を!」
あんなに色々な網を回ったのに私1枚も持ち帰れなかった・・それなのに!!
西谷先輩はやっぱりヒーローだ!そして田中先輩!山本さんも!
最近まで山本さんに避けられてると思っていたけど、アイスの夜から
ちょっとずつ仲良くなれた気がする。
「二人に食べてもらいたくて死守したぞ!いっぱい食えよー」
「ありがとうございます・・・。みんなで一緒に食べましょう!」
3人が持って来てくれたお肉凄く美味しい!
「喜んでもらえてよかった・・・です」
「(あっ!!山本さんが笑顔を見せてくれた!)」
嬉しくてそんな山本さんをまっすぐ見つめる。
「山本さん!お肉美味しいです。ありがとうございます!」
「!! はいぃぃッ!!」
顔を真っ赤にして山本が倒れた。
そんな山本を田中が支える。
「虎ぁぁーーー!お前の勇姿、俺が見届けたぞ!」
満面の笑みで食べる一ノ瀬を見て清水が優しく微笑む。
その光景を間近で見た田中、西谷があまりの眩しさに言葉を失った。
「黒尾さん、意地悪しすぎたんじゃないですか?
多分こっちの網にはもう来てくれませんよ」
空になった網に赤葦がまたお肉を並べる。
「いやぁ~楽しくなっちゃって、つい・・。やりすぎたか?」
「お、俺は何もしてないぞ!」
「木兎さんは残ってたお肉全部取りましたよね?」
「あ、あれは・・・」
「君たちも。あれは肉ドロボウだよ?」
「「「すんません!」」」
この網の周りにいた男たちは赤葦に怒られた。