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約束の景色

第33章 2回目合宿 最後の夜


烏野高校 影山・日向ver

日向くんたちはどの打ち上げ花火に誰が火をつけるかでワイワイ盛り上がっている。
その輪の中心に普段はあまりいることのない研磨くんがいる。
ジャージは後で渡せばいいか、と笑ってその光景を見ていると・・・

「お疲れ」
後ろから声をかけられる。
「影山くんも今来たの?」
「自主練してたら戸締りしに来た烏養さんに校庭で花火大会やってるぞって言われた」
こんな時間まで1人で自主練やってたの・・・?最終日まですごいな。
「一ノ瀬も今来たのか?遅くまでご苦労様」
「影山くんもお疲れ様」
影山くんと並んで階段に座った。

「一週間あっという間だったね」
「あぁ。こんな環境で毎日バレーできるなんて最高だ。色々なやつらがいてすごく勉強になる」
「新しい速攻はどう?」
「まだ完成度は低いが、日向の打ちやすい場所へ練習通りのパスを安定してあげられるようになれば試合でも使えるようになるはず。
その為にも、もっと自主練だな」
影山くんは本当にストイックだ。
「向こう戻ってからもまた手伝ってもらえるとありがたい」
「もちろん!手伝うよ!」
試合で二人の速攻を見たい。

「知ってるか?試合中の日向、”ボール寄こせ!”って主張が凄いんだ。・・・あいつの気迫に引っ張られてトス持ってかれる時がある」
「影山くんが!?」
「あぁ」
そう言ってニヤリと笑った。嬉しそうに、楽しそうに。
「なんとなくあいつが考えてる事分かるんだ。不思議だよな」
前に似たようなこと日向くんも言ってた。
別々の練習してたけど、やっぱりこの二人は同じこと思ってたんだ!

嬉しくて笑っていると、影山くんもふわっと優しく笑った。
「最初会った時からずっと俺たちのバレー見てくれてるよな」
「二人のバレー見てて飽きないんだ」
「でっかい試合ナマで見た事ないよな?テレビでは見たことあるか?」
コクリとうなずく
「テレビだとコートを横(サイド)から映すだろ?
でも実際ナマを見に行ってコートの後(エンド)側から見るとセッターが
ギューン!って超速えートスを上げるのが良く分かるんだ!
トスの先にはちゃんとスパイカーが跳んでてよ、打つんだよ!
ドカーん!ってよ」
影山くんが夢中で話すから想像してこっちもワクワクする。
「そうなんだ!すごいね!」
「・・・東京の体育館、絶対に日向と連れて行くから」
「うん!」
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