第1章 プロローグ
結局、ななちゃんは制服が可愛いからという理由で、みみちゃんは自宅から近いからという理由で進路を決めたらしい。
私は呪術師として働くため進路を決めた。
私は傑さんに褒められたくて、たくさんのことを頑張った。勉強はみみちゃんに教わって誰にも負けなかったし、スポーツはななちゃんとたくさん運動をして体力を上げた。
進路も自由に決められたけど、私は呪術師を選んだ。
どちらかといえば、苦手分野。
呪力も底なしに多いわけじゃない。
術式もまだまだ使いこなせていない。
でも、傑さんのいる環境に身を置きたかった。もちろん傑さんは反対した。危険だから。だけど、私が頑固なことは傑さんが1番よく知っている。最後には折れてくれて、制服のカスタマイズを一緒にしてくれた。
同じ学年に恵くんがいるとわかって安心した。
そもそも呪術師は少ないから、1人の可能性もあった。だから、1人でも友だちがいてくれて、そして知ってる人ということが嬉しかった。
傑さんは2年生の担任だから、私の担任になることはないけど、先生としての傑さんが見られることは嬉しすぎる。ななちゃんとみみちゃんに自慢しよ♪
私の担任は悟さんになった。
恵くんはすごく嫌そうだったけど。クラスは3人だけだった。あと1人、入学の決まっている女の子が1人いるみたいだけど、お家の事情で少し遅れているらしい。
こうして私の高校生活が始まった。