第2章 入学
真「キモいこと言ってないで、楓の術式を教えろよ」
辛辣…いやたしかに、私も突っ込もうと思ったけど!
傑「楓は風を操るんだ。風というより、空気というべきかな?パンダはエアガンで撃たれたってわけ。つまりは遠距離攻撃が得意なはずなんだけどね、血の気が多くて近距離戦をしに行ってしまうおてんばなんだ。」
どんなものかを見せるために、木の下に散っていた桜の花びらを風で1ヶ所に集めた。
パ「おぉ!すごい!じゃああれか?空も飛べるのか?!」
『今、練習中なんです。』
少しだけ浮くことはできるけど、悟さんみたいにはまだ出来ない。
傑「工夫次第でなんでも出来そうだけど、弱点もある。さぁなんでしょう?恵は黙っててね」
傑さんが先生をしている!!
かっこいい♡
ななちゃんとみみちゃんにメールで報告しないと!
棘「いくらっ!めんたいこ!!」
傑「正解。天候と場所に左右されること。あとは呪力の消費が激しいからムダ撃ちできないこと。呪力が底なしの悟や憂太と違って、広範囲への攻撃は苦手分野なんだ。」
待って。傑さんもおにぎりの具で何を伝えたかったのか、わかったってこと?!一緒に過ごしていくうちにわかるようになるものなのかな?
真「なるほど。じゃ、私は楓とやりたいね。負けた男じゃなくて。」
恵くんが怒っている…というか不貞腐れてる?
悟「クジで決めたしね〜
恵も楓にいいところ見せたいよね〜?」
負けっぱなしじゃ悔しいの、わかる。
私も負けず嫌いだから。それで強くなってきたの。
パ「お前らそーゆー関係?♡」
恵「別に楓に見せたいわけじゃないです。負けて悔しいだけです。それと、楓はただの幼馴染です。」
今までも何度も繰り返してきた言葉。
私たちは家族と同じ。
だから他人から見たら距離感が変なこともある。
お互いにそーゆー想いはないけど、勘違いされることが多い。