第1章 番外編 誕生日
演習場
誰も居ないね。
ま!当たり前か。周りは段々と夕暮れ時。
空が綺麗なオレンジ色に染め上げる。
オレは一つの丸太に背中を預けて、そびえ立つ木を見上げ静かだに瞼を閉じる。そしてあの日を思い出す
「確か此処で初めて...」
初めてヨルと会った
あの日は綺麗な満月だった。
満月から放たれた光は、木の幹に凛と佇むヨルを映し出す
それはまるで
空から舞い降りたかぐや姫の様...
ヨル...
「会いたいな」
「誰に会いたいんだ?」
「!」
「ただいま。カカシ」
「ヨル!」
ヨルが帰っている...
見上げた先の木の幹に座るヨル
ヨルだ。
ヨルは瞬身にてオレの前に来る。
「おかえりヨル。任務終わらないて言ってなかった?」
「嗚呼...終わらないと思ったんだが、そう言えば早く帰った方が良いなと思って、帰ってきた」
「え?」
「だって...誕生日だろ?カカシの」
嗚呼...そうか......
君こう言う子だね
オレの"嬉しい"と言う感情のスイッチをさり気なく押しオレを喜ばせる
君はホントに......だから、好きで堪らない
ヨルが好きで好きで堪らない