第1章 ドッキリ大作戦!
【サンジの場合】
さてさて…ご飯も食べたしお風呂も入った!そろそろ彼も落ち着くとこかな?
「サンジ君!やっぱりここにいたんだね!」
「花子ちゃん!どうしたんだい?」
明日の朝ご飯の献立でも考えていたのかテーブルに座って書き物をしていたサンジ君が優しい笑顔で出迎えてくれた。
「何か飲む?」
「じゃあ紅茶をお願いしようかな。」
待っててと私の頬を撫で美味しい紅茶を淹れる彼の背中を見つめていると、ふと1冊のノートが目に入る。
「これ…いつもサンジ君が?」
「ん?あぁ、栄養バランスは勿論だけど同じメニューだと飽きるだろ?」
そのノートには今まで彼が作ってきたメニューが事細かく書き込まれていた。サンジ君の料理なら毎日同じでも飽きないのに…彼の仲間に対する気遣いに思わず顔が綻ぶ。
「それで、俺に何か用事があるの?」
「そうそう!ちょっとお願いしたい事があって!」
危ない危ない!本来の目的を忘れるとこだった!仕事の邪魔をするのはちょっと心苦しいけどサンジ君は笑顔で答えてくれた。
「じゃあ…まず、ここに立って。後、両手を前に出してね?」
「こうかな?」
壁際に立つサンジ君の前に立つと私は突き出された両手を握り締めた。突然の私の行動にサンジ君は目を見開き驚いた様子。
「花子ちゃん?何を「動かないで。」
狼狽える彼に少し語気を強めピクリと震える両肩の隣に絡めた手を強く押し付けた。
「花子ちゃ…「壁…ドン。」
「へ…?」
「いや〜、最近ドッキリが流行ってるみたいでやってみたら驚くかなぁ〜って…サンジ君?」
「…。」
予想通りの反応に満足した私がネタばらしすると彼はキョトンとした後、顔を俯かせる。流石のサンジ君も仕事中にやったから怒られるかなとちょっと不安になる。
「へ…?」
「っ〜!」
覗き込んだサンジ君の顔は真っ赤になっていて怒っているって言うよりかは恥ずかしそうにしている。予想外の反応に思わず握った手を離した。
「あ…えっと…驚いた?」
「くそ…ドキドキしました…!」
顔を両手で覆いしゃがみ込むサンジ君に私まで恥ずかしくなった。
検証結果…女性に優しい紳士な彼は攻められるのに弱い様です。