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思い付き短編小説

第1章 ドッキリ大作戦!


【エースの場合】


「そんでよ〜!そん時ルフィが…ぐう〜…。」

「エース君…食べながら寝ないで…。」

彼は何処でも寝れるビックリ人間!ご飯食べながら寝る、道端で寝る…以前、話を聞いた時は別の海賊船でご飯を食べながら寝てたらしい。

「ぐう〜…んがっ…!…寝てた。」

「うん、顔にお弁当付けてるよ。」

今でこそ慣れたけど初めはビックリしたよ!そんな驚きをくれる彼に今日は私がドッキリを仕掛けようと思います!

「ぶっ…!もっと優しくしろよ〜!」

「拭いてあげてるんだから文句言わない!」

顔に付いている食べ滓を拭ってあげているとエース君は不満そうに唇を尖らせている。

「よし、綺麗になった!…ねぇ、エース君。1つお願いいい?」

「ん?何だ?」

うん…取り敢えず、食べるの止めようか?ムシャムシャとまた料理を貪る手を一旦止めてもらい、私はエース君を壁際に立たせた。

「私の言う通りにしてね?」

「ん?おう。」

首を傾げながらも頷く彼に両手を前で組んで腕で輪っかを作ってもらう。

「そのまま動かないでね!」

「おう。」

折角だからもっと驚かせちゃおうかなぁ…。私はある事を思い付き輪っかを作った彼の腕の中に身体を忍ばせそのまま抱き着いた。

「エース君!生まれてきてくれて、ありがとう!」

「っ?!」

突然、こんな事言われたら驚くよね?でも、本当だよ?エース君が生まれてきてくれて…エース君に出会えて私は凄く嬉しい。

「な…に…言ってんだよ…?」

「ふふふ〜!ドッキリ大成…。」

ドッキリが成功してご満悦な私はエース君がどんな顔をしているか見たくて覗き込んだ。

「え…?」

てっきり呆れた顔をしていると思ったのに、エース君の顔は今にも泣き出しそうにくしゃりと顰められていた。

「お前はっ…俺が生まれてきて良かったって…本気で思ってんのかよっ…!」

「あっ…当たり前じゃない!確かにハグはドッキリだったけど、エース君が生まれてきてくれて…エース君に出会えて嬉しいって思うのは本当だもん!」

「っ!」

自分の思いをエース君にそのまま伝えると、彼は私を搔き抱き消えそうな声でありがとうと呟いた。


検証結果…ドッキリを仕掛けたら何故かお礼を言われました。

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