第1章 夢は見るものじゃなく叶えるもの……【銀魂 桂夢】
『ご、ごめんなさいっ』
「誤ってすむなら警察なんていらねーだろーが」
『きゃっ』
「んー? よく見るといいねーちゃんだな? お前」
痛いくらい手首を掴まれ、何処かへ連れて行かれそうになる。
『い、いや、離してくださいっ!』
「これからイイところへ行こうぜ?ねーちゃんよー」
『や、やめっ…』
急に目の前に影が出来たと思ったら、手首が自由になった。
「いでーっ!!」
「イイところってどこですかーおにーさんよー」
『…っ!? ぎ、銀さんっ』
銀さんは天人の手を捻っていた。
手をパッと離すと、覚えてろぉーと捨て台詞を放ちながら逃げていった。
『銀さん、すみません、ありがとうございます!』
「誰だよ、こんな美人!と思ったらヅラの女か、 」
『ヅラじゃないです、小太郎さんです!』
「えー何、そのツッコミー、ヅラに似てきたな」
『もうーっ、それよりありがとうございました』
「何してんの、こんなところで」
『あ、えと、お買い物をしようと?』
「なんで疑問系? しかも買い物だったら道正反対じゃねぇかーその年で迷子か?」
『ち、違いますっ!えとその…』
どう返答しようか迷っていると、銀さんは頭をガシガシとかきながら、歩き始めた。
「ちょっと寄ってけよ、何かあったんだろ?」
『っ!?、は、はいっ、ありがとうございますっ』