• テキストサイズ

[R-18]セックスしないと出られない部屋【ヒロアカ】

第2章 爆豪勝己の場合


「テメェはそれでいいのかよ」
珍しく、否定的ではない言葉を聞いた。
「ほ、本当はいやだけど……だって初めては好きな人としたかったし、処女だし、経験ないし……けど、死ぬよりはマシじゃん」
鋭い視線が、私に刺さる。
バカなことを言ってるのはわかってる。けど私にはそれしか思いつかない。
やるだけやるしかない。
すると爆豪くんは大きく溜息を吐いた。
「忘れろ」
「え?」
「今日あったことは全部忘れろ、夢だ」
「あ……うん」
爆豪くんが立ち上がり、こちらに近づく。
「手、治せ」
「え、でも私もう唾液出な……」
「いいから」
ずいと口元に右手を当てられると、再び渋々と傷を舐めた。
ざらついた舌で痛くないだろうか、なんて思っていると、いきなり口内に指を捩じ込まれる。
「ゔっ、ゔぇっ」
何が何だかわからずに嗚咽を漏らすと、だらりと涎が垂れた。
「ゔぇぇ……」
「っは」
文句の一つでも言ってやろうと見上げると、彼は少しばかり申し訳なさそうに眉を顰め、再びよく知っているしかめ面に戻った。
その一瞬の表情に意識が取られる。
「立って壁に手ェつけ」
「…………ん」
文句を言うことも出来ず、言われるがままに体を壁に寄せる。
ああ、私はこんなほぼ初対面の人と初めてするのかと思っていると、覆い被さるように爆豪くんが体を寄せた。
いきなり捩じ込まれたりするのだろうかと身構えるものの、思っていたのとは違く首元に顔を寄せられる。
耳元にかかる熱がくすぐったく身を捩ると、彼は濡れた右手で私の太ももに触れた。
/ 30ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp