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[R-18]セックスしないと出られない部屋【ヒロアカ】

第2章 爆豪勝己の場合


「冗談でもんなこと言うんじゃねえ」
「で、でも、そしたら出られるかもしれないんだよ?」
「こんなん十中八九敵の罠だろうがっ」
正論を言われ、言葉が詰まる。
すると爆豪君は舌打ちをし、再び壁に向かって爆破を始めた。





それから時計の長針が一周回った頃、再び爆豪君は床に倒れた。
「クソが!!」
ボロボロの両手を見て、思わず目を逸らす。
爆発の跡はあるものの壊れる様子のない壁を見上げる。
窓はない。
その様子一つわからない。
今が昼なのか夜なのかもわからない。
「おい」
ふと、声をかけられ視線を爆豪くんに戻す。
「テメェ少しは傷治せんだろ、手ェ、治せ」
「え」
その言葉に一瞬躊躇う。
「現状出る方法はヤる以外知らねえ、けど攻撃し続けてりゃいつかぶっ壊れんだろ。だから 治せ」
個性の連続使用で裂けた皮膚が視界に入り、目を瞑る。
「早く」
「わ、わかった。やる、やるからその……目を瞑っててもらえる?」
そう告げると、爆豪くんは一瞬怪訝な表情を浮かべたものの、素直に両目を閉じた。
彼の目の前に座り、その手をそっと掴み観察する。
そういえば、男の子の手、触るの初めてだ。
なんて思っていると少し痛むのか眉間の皺が一瞬深くなった。
怒鳴られるんじゃないかとヒヤリとするが、何も言わないのにホッとする。
(案外見た目ほど悪い人じゃないのかもしれない)
口は悪いけれど、私を罵倒したりもしなかった。
じっとりとした手のひらと裂けて見える肉の部分にに多少の抵抗はあるものの、しのごの言ってられない。
私は口を開くと、傷口に舌を這わせた。
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