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[R-18]セックスしないと出られない部屋【ヒロアカ】

第2章 爆豪勝己の場合


そう言うと、爆豪くんはこれ見よがしにでっかいため息を吐いた。
「えっと、私の個性……その、ケガが早く治せるくらいで、あんまり役に立たないんだ……治せるっていってもちょっとした切り傷とか擦り傷とかくらいで」
「クソがっ」
「ご、ごめんなさい……」
それから休憩とばかりに寝転がり目を瞑る爆豪くんから少し離れて、部屋の隅で縮こまる。
どうしてこんなことになったのか。考えてもわからないが、考えてみる。
一番ありえるのは、夢オチということだ。だって私はここにくる前、寮の部屋で寝たはずなのだから。
強く醒めろと念じてみたり頬をつねったりしてみるものの、一向に目覚める気配はない。それに頬は痛い。
どうしたもんだか、とふと自分の服装に目を向けてみると、雄英のいつもと変わらない制服だった。
夢なのか、夢じゃないのかすらわからない。
果たして先生方、はたまたヒーローたちは私たちのことを探してくれているのだろうか。
考えれば考えるほど不安になってくる。
すると爆豪くんは何かに気付いたのか、突如口を開いた。
「考えたって仕方ねえだろ、考えんならこっからどう出るか考えろ」
「ここから……どう出るか」
部屋に置かれた看板に再び視線を向ける。
セックスしないと出られない部屋。
一体私と爆豪くんが何をしたというのだ。そもそも、私と爆豪くんに接点はないじゃないか。
「セックスしたら……出られるのかなあ」
思わずそう口に出すと、爆豪くんはガバリと起き上がり、思わずその勢いに驚いた。
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