[R-18]セックスしないと出られない部屋【ヒロアカ】
第4章 通形ミリオの場合
何度も、しつこく指が動かされ、脳が痺れてくる。
どれほどそうされていたのだろうか、不意に指が抜かれると、通形先輩は申し訳なさそうに声を出した。
「一つ、お願いがあるんだけど、いいかな」
ベルトが外れる音が聞こえる。
ずりずりと布が擦れる音がしたかと思うと、先輩は私の目の前でそれを取り出した。
「触るだけで、いいから」
父親以外のモノで初めて見る男性器に、血の気が引く。古い記憶だが父のだってこんなに立派ではなかった。
そっと手を伸ばし、触れてみると硬さの中に柔らかさがあり、不思議な感覚だと思う。
ちらりと先輩の表情を伺ってみると、赤くなっているような青くなっているような不思議な表情を浮かべていた。
「こんなことさせてごめん、ちょっと、ちゃんと勃たなくて」
きっとそれは、罪悪感からなのだろう。そう気がつくと私は彼に対してなんてお願いごとをしてしまったのだろうと後悔した。
ヒーロー志望の先輩が、後輩から懇願されたからとはいえ無理にセックスをしようなんて。良心が責めるのだろう。
「お願いしたのは、私ですから……そんな顔をしないでください」