• テキストサイズ

[R-18]セックスしないと出られない部屋【ヒロアカ】

第3章 緑谷出久の場合


「セックスしないと出られない……」
口に出して読むと、私まで顔が熱くなる。
「な、なんかの冗談だよきっと!それにほら、こんな壁、少し叩けば」
そう言って彼は壁を容赦なく殴りつける。
純粋な筋力強化の個性なんて、誰かが言っていたっけと思うものの、壁は激しい音を立てるだけで壊れる気配など微塵もなかった。
いたたまれない空気が二人を包む。
「………なんかごめん」
「き、きっと先生方も生徒がいなくなったってわかったら探してくれるよ!」
思わずフォローを入れるものの、少しばかり落ち込む緑谷くんになぜか申し訳なさを覚えた。
「けど、何のためにこんな部屋に僕たちを閉じ込めたんだろう……敵の仕業にしても……」
ブツブツと思考を始める緑谷くんを他所に、室内をじっくりと見回してみる。
扉も、窓も、空調に繋がるものも一つない部屋。
看板にはセックスしないと出られない部屋と簡素に書かれていて、その側の時計はゆっくりと針を動かしていた。
少し古臭い白熱蛍光灯が広い室内を照らし影を揺らす。
「#NAME2#さん……だっけ?#NAME2#は個性って……」
少し聞きづらそうにしながら、突如緑谷くんは私に声をかけた。
/ 30ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp