第6章 出張2日目
取引先に着いたら鶴田社長とエレベーターで会った。
「あっ、おはようございます」
「おはよう。さん。」
「おはようございます」
課長も挨拶をしたけど何故か冷たい言い方に聞こえた。
「あぁ、おはよう」
鶴田社長は課長に挨拶を返しチラッと課長を横目で見た気がした。
気の所為だったのかな?
「さん?」
鶴田社長に急に名前を呼ばれてドキッとした。
「はい」
「昨日は浅田君と飲みに行ったのかな?」
何でそんな事を聞くのかな?
「あっ、はい。行きました。」
エレベーターのドアが開いて3人で中に入る。
「どうだった?」
どうだった?
「凄く楽しかったです。」
私が、そう言うと課長が間に入って来た。
「あの、社長。何が聞きたいんですか?僕達が呑みに行ったらどうだと言うんですか?」
課長は何故かイライラしてる様に感じた。
「か、課長?どうしました?」
「別に何もないよ」
突き放された言い方で少し寂しく感じた。