第3章 彼と出張?
「お呼びでしょうか?」
私が恐る恐る部長に聞いた。
「あぁ、急なんだけど2人には明日、大阪にあるウチの取引先へ出張を頼みたいんだ。」
「「えっ?」」
思わず2人で変な声を出した。
「明日、出張ですか?」
何故、私が?
「あぁ、急な事で本当に悪いんだが、向こうの社長さんが、君をご指名なんだ。」
どうして?
首をかしげていると部長が続けた。
「前回、くんに大阪の取引先に行ってもらった時に、そこの社長の鶴田さんに、えらく気に入られたみたいじゃないか」
大阪出張での出来事を思い出してた。
「はい、大変、お世話になりました。」
「あの時は一週間程だったけど今回は3日だ。丁度良いから浅田君も一緒に行ってはどうかと思って2人を呼んだまでだよ。」
私は課長と顔を見合わせた。
「分かりました。行かせて頂きます」
と課長が真っ先に返事をしたから驚いた。
私も仕方なく承諾し2人で部屋を出た。