• テキストサイズ

I'll always be with you【アイナナ千】

第20章 ファーストキッス!




「オレ、ダーリンに怒られたくないんだけど!」
『百くんなら大丈夫』
「えええっ、里那ちゃんの事だと、流石のオレもユキに怒られそうだよ」
『今日だけはお願い!私の愚痴に付き合って!』


昨日の夜...
信じられない!と言い残して、千さんの家から出てきてしまった。

感情的になってしまったと反省する反面、千さんへの文句も尽きない。
誰か私の話を聞いてくれ!と思った。
でも、こんな話できる人は限られている。
お兄ちゃんには、恥ずかしすぎるし...百くんしかいない!となり、百くんに助けの電話をした。


「今日のユキ、変だと思ったけど、里那ちゃんと喧嘩して凹んでたんだね」
『千さん怒ってなかった?』
「怒ってる感じは無かったよ?二人がうまくいってから、ユキもモモちゃんも毎日超ハッピーだったんだけど、今日のユキは落ち込んでたね」
『ごめんね、今まで喧嘩なんか殆どしたことなかったのに。恋人ってやっぱり大変かもしれない...』
「二人なら大丈夫だよ!」

百くんは、最初は渋ってたのに優しく話を聞いて励ましてくれるから、本当に良い人だ。


「それで、何で喧嘩したの?」
『実は、千さんが私のファーストキスを覚えてなかったんだよ!』
「えええっ」
『そんなことでって顔してない?』
「あ、ははは...そんなことないよ〜!」
『ちゃんと話を聞いて欲しい!百くんは分かっていると思うけど、私はずっと千さん一筋だった。だけど、まず一人や二人他に男居ただろ?と疑われて...』

その後、お酒飲んだ時に自分の知らぬ間にキスをしたらしいこと。
19歳の実際のファーストキスは全く覚えてなかったことを説明した。


「ユキ、流石にこれはフォローできないよ」
『でしょ?千さんは恋愛経験豊富だからさ、私と価値観が違うってのは分かってるんだけど。私は純情な乙女だから悲しかったよ!』
「そうだよね。ちなみにファーストキスって事故みたいな感じじゃないよね?」
『ある意味、事故みたいなもんだけど...転んで唇が触れちゃった!とかじゃないよ!ちゃんとキスだったよ』
「そっか〜、何でユキは覚えてないんだろう」
『ファーストキス思い出したら、より悲しくなってきた』


私と千さんの恋愛の価値観の差は大きい。

ファーストキスで痛いくらい思い知っていたのに、年数を経て忘れていた。

/ 112ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp