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I'll always be with you【アイナナ千】

第19章 Re:member



千さんは百くんと組み始めてから、どんどん明るくなっていった。
それに雰囲気が優しくなったような感じがする。

明るくなってく千さんと元気満点の百くんを見てると、私も元気を貰った。
あの日の千さんの笑顔を信じて良かった。
百くんには感謝をしている。
私には、千さんを救って笑顔にする事は出来ないから。


私は高校卒業と同時に上京した。
元々、実家を出てお兄ちゃんのアパートの近くに1人で暮らす予定だった。
両親に借りをつくりたくなくて、大学には進学せず就職をした。
第一志望の会社に合格も出来て、社宅での一人暮らしを始めた。


Re:valeも私も順調に新しいスタートを切ろうとしていた。


『え、初めてのコンサート、二人とも気合い入ってたのに、申請してなかったの?!』

私が就職と研修、引っ越しで忙しくしている内に、二人は事務所に入って引っ越しもしていた。

「そう。全部、万がやってたから。すっかり抜けてたよ」
『あはは、面白すぎる。忘れられない初コンサートの思い出になったね』
「今思えば、そうね」
「これからは事務所がサポートしてくれるから大丈夫です!オレも頑張ります!」
『事務所は岡崎さんのところ?』
「そう、モモくんが僕を説得してくれた」
『え、百くん天才じゃない?千さんを説得なんて、私には出来ないよ!』


オレがユキさんを説得?!って慌ててる百くんに、どちらからともなく千さんと笑い合う。

ああ、この感じ懐かしい。
前もこうやって千さんと私とお兄ちゃんとくだらない話して、笑い合ってたよね。


『そろそろ夕飯つくるね〜』
「ありがと。何作ってくれるの?」
『ん?鍋!二人の引っ越し祝いに鍋買ってきました〜!』
「わあ!ありがとうございます、里那さん!」

百くんは子犬のような人だ。
年上とは思えない。

『あ!百くん、早めに言っとくんだけど。私、百くんより年下だから、里那さんはちょっとね?』
「じゃ、じゃあ、里那ちゃん?」
『うん!それがいいな』
「その調子で僕のこともフランクに呼んでよ」
「ユキさんは無理です!!!」
『ははっ!千さんが振られてるところ初めて見た』


この二人といる空間も楽しいと思ってしまった。

複雑な感情は、簡単には整理がつかないけど。

新しいRe:vale門出を祝って応援したいと思った
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