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I'll always be with you【アイナナ千】

第12章 お兄ちゃん




『いただきます』
「はい、どうぞ」

まずは、サーモンを頬張る。
美味すぎる。


「はは、その顔。変わらないなぁ」

お兄ちゃんが私の顔を見て笑う。

『笑わないでよー!サーモンを味わっていただけなのに!』
「その美味しそうに食べる姿が変わらなくて、安心した」
『私は何もかわってないよ!』
「へえ、僕は変わったって?」
『変わった!なんか、見た目も変わってるし、元々しっかりしてたけど、より大人になっちゃって...』
「それを言うなら里那の方が大人になったよ。綺麗になっててびっくりしたし、最初は話しかけづらいなって少し思ったよ」
『え?』


意外だった。
私は何も変わったつもりなかったし、お兄ちゃんは私に5年前と同じように接してくれてる気がした。
私だけが距離感を掴めずにいるだけかと思ってた。


「何でだろう。千はテレビで見てたからかな?再会した時から普通に話せたんだけどね」
『まあ、それはあるかもしれないね』
「僕の可愛い妹は、大人になっちゃってて寂しかったよ」
『...大人になれてるのかな?』
「里那が自分で思ってる以上に、外見も中身も素敵な女性になってるよ」
『恥ずかしいから、もうやめて』
「なんか気恥ずかしいよな」


なんか嬉しかった。
私だけが取り残されてたわけじゃなくて、お兄ちゃんも同じような事思っていた事。
こうやって話してると、お兄ちゃんはちゃんと私の知ってるお兄ちゃんで、お互いに成長もしたけど変わらない部分があるって分かった。



『あ!そういえば、忘年会の時に初めてアイナナの子達みんなに会ったけど、本当にかわいいね』
「だろ?」
『お兄ちゃんやファンの人が応援したくなる気持ちが分かったよ』


MEZZOに会った時も感じたけど、7人全員可愛いとは凄い。
ピュアすぎて、マイナスイオンが出てると思う。
あの七人が集まったことが奇跡だと思う。


『アイナナのコンサートDVD購入しました』
「ははっ、お買い上げありがとうございます。持ってなかったんだ?」
『MEZZOのは前に買ったし、二人からもサイン入り貰っちゃったんだけど、アイナナのは持ってなかったんだよね』
「そうか。それで、どうだった?」
『良かった。めちゃくちゃ良い!』


にやにやと得意げな顔のお兄ちゃん。
兄じゃなくて、アイナナを褒めてるんだけどね。
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