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I'll always be with you【アイナナ千】

第3章 MEZZO




翌日、送られてきた時間と場所に車を停めて待っていると、目の前のマンションから、逢坂さんと四葉さんらしき人が出てきて、こちらに走ってくる。

二人の名前も抜かりなく調べた。


車の窓をあける。
『後ろどうぞ、乗ってください!』

逢坂くんが軽く頭を下げて、車の後部座席のドアを開ける。


「すみません、ありがとうございます」
『いいですよ!寧ろお兄ちゃ、ああ、兄がご迷惑をお掛けしてすみません』
「にーちゃんでいいよ〜、仕事の人じゃないんだし、かたくなくていいよ」


逢坂さんと四葉さん、テレビで見てるイメージ通りの人だ。
礼儀正しく穏やかそうな逢坂さんと素直な四葉さん。


『ははっ、ありがとうございます。お兄ちゃんから話は聞いてると思いますが、妹の大神里那です』
「だから!敬語じゃなくていいよ〜、俺らより歳上、だろ?」
「環くん!環くんは、大神さんに敬語を使うべきだよ」
『はははっ、いいよ!そのままで!お互い気を遣っちゃうし、堅苦しいのはやめようか』
「いいだってよ、そーちゃん!」


環くんがいい意味で遠慮がなく、色んな話をしてくれて、壮五くんが話をうまくまとめてくれたり、補足してくれたり、二人合わせて話しやすかった。
二人のおかげで、話が盛り上がって退屈せずにドライブできた。



『ははっ、環くんは、王様プリンがほんと大好きなんだね?』
「そうだぜ!そーちゃんは、音楽が大好きなんよ!」
『え?音楽?』
「そうなんです。幼い頃から洋楽とかロックとかをよく聞いていて...」
『へえ、そうなんだ!じゃあ、お兄ちゃんとも話し合うでしょ?』
「はい!万理さんの話はすごく興味深いです」
『私もお兄ちゃんの影響でロックとか真似して聞いたよ〜!今はあんまり弾いてないんだけど、ギターも始めたんだよ』


壮五くんの音楽の話は面白かった。
そんなコアな所まで知ってるんだ?!と驚いた。
テレビの壮五くんのイメージと唯一ギャップを感じた。
けど、これはとってもいいギャップだ。
壮五くんが楽しそうに話してる姿をバックミラー越しに見て、お茶の間にこの壮五くんがもっと広まったらいいな、と思った。


「そーちゃんのラジオ絶対好きだぞ!聞いたほうがいい!」
「ふふっ、環くん、二人のMEZZOのラジオだよ」
『そうだね、二人のラジオ凄い面白そう!次回の放送必ず聞くね』

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