第15章 乗じて
ドォーン……!!
爆発は思った以上に威力が高く、かなり距離を取っていたはずのネコおじの体がふわりと吹き飛んだ。
「何事だ」
牢獄が爆破されたというのに、冷静な声が飛び、次にはバタバタと駆け足が聞こえた。
「猫が見えました」
と誰かが答えたのも聞いてネコおじは素早く隙間に身を隠した。近くに排水口を見つけてネコおじはそこに体をねじ込んだ。
その後、ドズルたちがどうなったのかは分からない。ネコおじはひたすら、どこか出られるようなことを探しながら排水口を歩いていた。猫なので暗いのは平気だったが、濡れるのが嫌だったネコおじは早くここから出たいと思っていた。