第13章 再会
ドズルの読み通り、牢獄内は手薄になっていた。
通路の巡回をしている看守は一人だけで、こちらから視線を外した隙に急いで移動をする。
途中で硬いパンを見つけて少し頂きながら、隔離されたような扉を開けると両端にずらりと鉄格子のオリが並んでいる部屋に来てネコおじはぎょっとした。そのオリの中には一人、二人程ずつガラの悪そうな人間たちや訳ありな人間たちが閉じ込められていて、時々ドズルたちに話しかけた。
「おい、兄ちゃんたち、新入りって訳じゃあないんだろ?」
「無罪なんだ、助けてくれ」
ドズルはそんな人間たちを相手にはせず、ぼんは人を探してるんだと答えるだけだった。おらふくんは誰よりも愛が強い人なので可哀想そうだと何度も足を止めそうになるのを後ろからMENがつついて先に進めさせた。
そして、最奥のさらに頑丈な扉とチェーンの鍵が掛けられた牢屋の中に、目的の人物をとうとう発見した。
「おんりー」
誰が呼んだか確認する間もないまま呼ばれた声は、中にいる人物、おんりーを振り向かせた。
「……っ!」
しかし残念なことに、おんりーは口を動かすだけでその声を聞くことが出来なかった。どうやら音声まで隔離するガラスの牢屋らしい。