第7章 オアシスへ
ドズル一行は、おんりーを先頭に砂漠の街を出、ドラゴンがいるらしい場所へと出発した。
朝はまだ涼しく、必要最低限しか持ち出していない彼らの足取りは軽かった。もっとも、ネコおじは代わる代わるメンバーの肩に乗り移るだけだったので苦労もしていなかったのだが。
そうして歩き続けたのち、砂漠の中で唯一取り残されたかのような緑が見えてきた。オアシスの周りにだけ生えるヤシの木や低木というものらしい。太陽が昇ってきていてだんだんと暑くなっていたので、オアシスの周りはほんのり涼しく感じた。
「……ここです」
終始無言だったおんりーが、とうとう口を開いてこちらを振り向いた。そこは一本のヤシの木の根元。
「ここ、何もなさそうだけど……?」
真っ先に疑問を口にしたのはドズルだった。ぼんも続けて、まさかデマ? なんてからかい出す。
「おんりーチャン、嘘はだめよ嘘は」
とぼんは言ったが、冷静沈着なおんりーの表情は崩れなかった。
「ここです」それからおんりーはMENへと視線を向けた。「MEN、ここ掘ってくれるといいんだけど」
「お、俺のツルハシの出番か?」
MENはにっと楽しそうに笑った。MENは手先が器用で、ツールを改造してよりすごいものを作ることが多々あった。MENが常に背中に背負っているそのツルハシもそれの例外ではなく、一振りすれば広範囲の地面を掘る優れものだ。
「じゃあちょっとみんな離れてな」
とMENが言ったのを合図に四人が後ずさる。ドズルとぼん、おらふくんがこっち側に、おんりーがMENより奥の方へと離れたのがいけなかった。
「おらぁあ!」
MENの巻き舌混ざる声と共にツルハシは地面を叩き、あっという間に大穴が空いた、直後だった。
「うわぁ?!」
おんりーの珍しい悲鳴。
地面が崩れたことによる巻き込みはないはずなのに、なぜ……と皆がおんりーへ目を向けた瞬間、事態は一転した。
「おんりー?!」
三人はそれぞれそ名前を口にした。大穴にいてよく見えていないMENだけが状況が分からずどうしたんだと聞いている。
「おんりーが、捕まってる……!」
ドズルがようやくあげた声により、MENも理解したようだった。