第4章 初任務(♡)
「ちゃん圧紘くんにちゅうされて
照れちゃったのです♡カァイイです♡」
「…、すぐに帰るから
イイ子で待ってろよ?
そしたらいっぱい遊んでやるかな。」
またトガに熱い抱擁をされたり、荼毘がくしゃ…と継ぎはぎの大きな手で撫でてくれると嬉しそうに瞳を細める。
「…、寂しいならコレ貸してやる。」
そう言えば、死柄木の顔に付いていた“手”をに差し出す。
「弔くん…ソレ、大事なお父さんなのでは?」
トガの“お父さん”という言葉にきょとん、と不思議そうに小首を傾げる。
「いいか…。
コレは俺の大事なものだ。
これをお前に貸してやる。その意味わかるな?
俺たちは必ず此処へ帰ってくる。
お前をひとりぼっちになんてさせねェから
安心しろ…っ。いいな?」
死柄木から“手”を受け取るとコクン…と小さく頷き、紅い瞳を見つめ返す。
「…ん、イイ子だ。お前ら、行くぞ…っ。」
紅い瞳を細めて柔らかく微笑む死柄木に頭を撫でられるとぎゅ…と抱き付く。
そして死柄木もを抱きしめ返すとメンバーに声を掛ける。
準備が整うと二手に分かれて敵連合の面々は出掛けて行った。
はみんなを見送るとリビングのソファーで一人ポツン…と座った。
トガとマグネが買ってきてくれた絵本やぬり絵をしてしばらく遊んでいたが、一人遊びはつまらなくて時間も全然経たず。
遊んでいた絵本やぬり絵をほっぽり出すとソファーにゴロンッ…と寝転がり、足をバタバタさせてみたり、寝返りを打ってみたりする。
側に置いていた死柄木から預かった“お父さん”を手に取り、色んな角度から観察してみる。
どうしてコレが“お父さん”と呼ばれているのか…死柄木がいつもコレを顔に付けているのは何故なのか…?
見れば見るほど謎は深まるばかりで、試しに死柄木と同じように顔に手を付けて見ても何もわからず、とりあえず大事なものだと言われているからそっとテーブルの上に置く。