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【ヒロアカ】*Linaria この恋に気づいて*

第1章 過去、そして出逢いへ




「…義爛、こいつがそうなのか?」

顔が手で覆われている青年がを指差して義爛に問いかける。

「死柄木弔、人を指差しては失礼にあたります」

黒い霧のウェイターさんが注意する。


「わぁーっ!!女の子だぁっ!女の子だぁっ!」

セーラー服の女子高生がソファの上でピョコピョコ跳ねている。
それを後ろに背を預けて腕を組んでいる青年が「黙れ、イカれやろう」と罵声を浴びせている。


「ほら、ご挨拶だ…」

そんな目の前で繰り広げられている光景に構わず、そっとの背に手を添えてやると少し前へ促す義爛。


『と申します。
 よろしくお願い致します』

状況がよく飲み込めないまま、義爛に促されると両手をそっと添えるように前で上品に重ねてペコリとお辞儀をしてご挨拶をする。


「私は黒霧と申します。
 こちらこそよろしくお願い致しますね、
 さん。
 こちらは死柄木弔。この敵連合の長となります」

黒い霧のウェイターさんは黒霧と名乗り、その前に座る顔を手で覆う青年の事を死柄木弔と紹介した。


『ぁ、はぃ…よろしくお願いします…』

黒霧の言葉に未だ話が読み込めずにいるも、丁寧に自己紹介をしてくれる黒霧に対してぺこりと頭を下げる。



「私、トガヒミコ!!
 カァいいねぇ〜♡カァいいねぇ〜♡
 ちゃん!!ヨロシクねぇ!!」

ソファから飛んで駆け寄ってきた女子高生に両手を握られブンブン振り回されて少し困惑する。


そんな彼女にまた罵声を浴びせている継ぎはぎだらけの彼を見つめているとふと目が合い、


「……荼毘で通してる」

ポツリと自己紹介をしてくれた彼にも小さく頭を下げる。


その後も次々と自己紹介をしてくれ、全身黒タイツの人はトゥワイス、トカゲの人はスピナーとお互い紹介し合っていると
ふと、目の前に黒い影が掛かりそちらを見上げると……



「はじめまして、お嬢さん。
 俺の名はMr.コンプレス!
 どうぞお見知り置きを……」



黒のシルクハットを頭から外してそれを胸の前にそっと添えるようにして軽くお辞儀をすると、何も持ってなかった右手からパッと可愛らしい花を一輪出すとそっとの目の前に差し出す。


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