第4章 初任務(♡)
「…やっぱ、お前イイ女だな」
ここには色んな理由があって、それぞれの事情を抱えながらもお互い必要以上に詮索する事もなく、過ごしてきた環境の中こうならざるを得なかった者達の集まりから始まった組織だった。
だが、いつしかそれが自分にとって必要な場所と変わり、そしてとの出逢いでまた自分の中ではとっくになくなっていたと思われる感情がまだあった事に気付かされた事をふと、初めてと出逢った時の事を思い出すとふっ…と口元に笑みを浮かべて小さく呟く荼毘だった。
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「…ほら、ケチャップ付いてるぞ。」
晩ごはんは黒霧お手製のオムライスをみんなで食べている時に、の口端に付いているケチャップをティッシュで拭って甲斐甲斐しく世話を焼く荼毘。
『…ん、ありがとう。だびおにいちゃん』
口を拭ってくれた荼毘にニコッと笑う。
「ほら、ちゃん。
お野菜もちゃんと食べなきゃダメだろ」
『…あつひろおにいちゃん。
、おやさいにがてなのっ…』
「ちゃんと食べれるか見ててあげるから、ね?」
コンプレスの言葉にフォークにさした野菜をじーーっと見つめながらしばらく睨めっこすると、意を決したように目を瞑ってパクっと食べる。
「おぉー、えらいえらい。やれば出来るじゃん!
頑張ったねちゃん。」
野菜を食べたの頭をよしよしと撫でながら褒めるコンプレスに頬を染めながらも嬉しそうに笑う。
『あつひろおにいちゃん、いいこ?』
「うん、ちゃんはお野菜も
ちゃんと食べれるイイ子だよ。
ご褒美にデザートのケーキの
いちごあげようね?」
コンプレスの言葉に嬉しそうに頷くと張り切ってオムライスと野菜を食べる。
そして約束通りにコンプレスからケーキのいちごをもらうと嬉しそうに食べるの姿の横で、頬杖をつきケーキをつつきながら小さく笑みを浮かべて見つめるコンプレスだった。