第4章 初任務(♡)
「…おいで、…っ。」
両手を広げて出来るだけ優しい声色で言う。
すると、くりっとした大きな瞳が俺を見つめた後、コンプレスを見上げる。
コンプレスが小さく微笑み頷くとそっとを下ろす。
下ろされてしばらくはコンプレスの足元にしがみ付いて動かなかっただが、トテトテ…とおぼつかない足取りで俺のもとに来れば、またくりっとした大きな瞳で見上げると俺に向かって両手を広げて抱っこをせがむ。
その様子が悶絶に可愛くてヤられるかと思った。
両手を広げるを壊さないように両方の指を一本浮かせて小さなを抱きあげる。
すると俺の首元にキュッと腕を回してしがみ付く。
「…イイ子だな、お前。
俺といっぱい遊ぼーな。」
初めは不安そうな顔をしていただが、俺の言葉に嬉しそうにニコ、と笑う。
「私はトガです!! トガヒミコです!!
私もちゃんと仲良くなりたいのです♡
で、こっちが荼毘くんと仁くん!!
そしてあそこに居てるのが
黒霧さんにマグ姉に秀一くん!!
さっきまでちゃんを
抱っこしてくれていたのが圧紘くんだよ!!」
トガにより次々と紹介されていくメンバーを目で追いながら名前を覚えようと目まぐるしく頭を回転させている。
「…にしても、コレいつまで続くんだ?」
「それが俺らにもさっぱりで。
記憶の方は幼少期の時みたいだから、
ここ最近の記憶はないだろうな…。」
俺とコンプレスの話をコテン、と首を傾げて不思議そうに聞いている。
「まぁ、戻る時には戻るだろ…っ。」
俺のそんな適当な言葉で事は片付けられてしまった。
「ひとまず、こんなぶかぶかな服のままじゃ
いけねェーだろ。
どうにかしねェとなァ…っ。」
コンプレスが俺に抱きかかえられているを見て言う。
「それならば私が買ってきます!!
マグ姉一緒に行きましょう!!
黒霧さん、お金ください!!」
「あら、トガちゃんとデートなんて私嬉しい♡」
「あまり無駄遣いはしないようにお願いしますよ」
率先して買い出しの申し出をしたトガにマグネが嬉しそうに言い、黒霧がお金を渡すと颯爽と出ていく。