第3章 日常、それぞれの想い(♡)
「…なに笑ってんだよ。」
『ふふ…ちょっとくすぐったくて…。』
「…なんだソレ。」
紅い瞳を細めて柔らかく微笑む弔くんの表情にドキン…と小さく胸を高鳴らせると頬をほんのり赤く染める。
「…なに、照れてんの?」
『て、照れてないよぉ…っ。///』
「じゃあなんでそんな顔してんの…?」
ガバッとベッドから勢いよく上半身を起こすも、今度はギシ…とベッドに腰掛けた弔くんが至近距離から顔を覗き込むように言われれば、更に頬を赤らめながら瞳を泳がすように視線を逸らす。
『…弔くんが近いから…っ。///』
「ふーん…お前、可愛いな。」
『ぇっ…///』
「そーいう反応されると構いたくなる。」
壊さないように人差し指を浮かせながら頬をスル…と撫でるように触れる弔くんに恥ずかしさから顔を俯かせてギュッ…と目を瞑ってしまう。
「こら、目つぶんな。…キスするぞ。」
『…ふぇっ!?///』
「…クク…やっとこっち向いた。」
「…何やってるのですか、弔くん。」
突然聞こえてきたヒミコちゃんの声にビクンッ!!と大きく身体を揺らす私と“ チッ… ”とわかりやすく舌打ちをする弔くん。
「トガ、今イイとこだったのに
邪魔すんなよ…っ。」
「弔くんだけズルいです!
私もちゃんチウチウしたいのです!」
「ふざけんな。
お前は血が欲しいだけだろ…出てけ。」
「出ていくのは弔くんです。
ココは私とちゃんのお部屋なのです。
男子禁制ですよ〜!!」
腕を伸ばして目の前で人差し指と人差し指でばってんを作ってるヒミコちゃんに対して、私を抱き寄せて腕の中に納めながら言い合う弔くん。
『と…弔くんもヒミコちゃんも…
ちょっと落ち着いて…っ。』
「ちょっと〜何なにぃ〜?ケンカぁ〜?」
『マ…マグネさん〜助けて…ください…っ。』
ひょこっと部屋の扉から顔を覗かせるマグネさんに気付くと縋る思いで助けを求める。