第6章 突然の別れ(♡)
そして荼毘さんは良い仲間が出来そうだからそっちに時間を使いたいらしくこれからは別行動になる。
そしてドクターからハイエンドのテスト協力も依頼されていた。
そしてこれからドクターとの連絡手段としてインカムを各自配られた。
ドクターがジョンちゃんという転送型脳無で荼毘さん以外をギガントマキアの元に戻してくれた。
「…よぉ、未来の王様が御帰還だ。」
弔くんがギガントマキアを挑発するように楽しそうに言う。
そこからは怒涛の日々のようだった。
夜も深まるそんな真夜中に、山奥では草木は揺れ、岩は割れて弾け飛び散る中、弔くんと圧紘さんとトゥワイスさんはギガントマキアと戦っている。
「未来の王様がピンチですぅ!」
少し離れた場所から物々しい音を立てながら激しく地面や草木が揺れるのを見ながらヒミコちゃんが呑気に言う。
氏子ドクターの全面協力を得る条件として、ギガントマキアなる大漢を従えなければならなかった。
あれから約1ヶ月半。
ギガントマキアは依然、弔くんの存在を認めていない。
48時間と44分の間、ギガントマキアは一切休む事なく攻撃を続け、約3時間の睡眠を取り、そして再び攻撃を始める。
戦闘時は身体が大きくなり、そして弔くんがどこに隠れようとも必ず見つける。
この間、弔くんはろくに寝ていない。
ギガントマキアに狙われ命を握られているこの状況の中、弔くんは楽しそうに笑っている。
私たちが戦いから離脱しても主の後継、つまり弔くんだけが標的であるため深追いされる事はない。
だから弔くん以外は交代で休憩を取りながら、巨獣征服に勤しんでいる。
お金はドクターから最低限の支援を受け、その僅かなお金でヒミコちゃんはダッフルコートを買った。
その時に弔くんが私の服装を見て、ついでに私もコートを買えとボス命令が下されたので、ヒミコちゃんと色違いの白のダッフルコートを買ってもらった。
「…ぬくい。」
『ねー、あったかいね!
ヒミコちゃんとお揃い、嬉しいね♡』
「ねー♡Aラインの可愛いの、ちゃんと
お揃いが嬉しいのです♡」
女の子二人で両手を握り合ってきゃぴきゃぴしていると“ ハァーー ”と大きくスピナーさんがため息を吐いた。